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ぷっくりツヤ盛り加工名刺印刷の比較レビュー!おすすめの印刷会社は?

  • 執筆者の写真: Aya
    Aya
  • 5 日前
  • 読了時間: 21分

更新日:4 日前

今回は現役デザイナーが実際に自分の名刺印刷を2社に依頼してみたので、印刷会社の対応や値段・名刺の仕上がりを比較レビューしたいと思います!


そもそもなぜ名刺が必要だったのか?

私は普段ニュージーランドに住んでおり、クライアントとのやり取りもほぼオンライン上で完結するため、正直今の時代に名刺の必要性はほとんどないと思っていました。


ただ、今回日本に一時帰国するにあたって、いつもお世話になっている取引先や仕事仲間に会ったり、滞在先の地域のフリーランス向け交流会に参加する予定があったため、折角なら日本帰国中に作ってみよう!と思ったのが名刺作成にいたったきっかけです。


ニュージーランドでも名刺をもらう機会は滅多にありませんが、カフェやスーパーに「据え置き」されていることはよく見かけるので、もしチャンスがあれば自分も何枚か名刺を配布してみようかな~と思っています。(スーパーの掲示板などには自由に貼り付けできるようです)


また、今年は仕事でも名刺デザインをさせていただく機会があり、実際に仕事で利用した印刷会社で作ったものを手に取り、仕上がりを確認しておくことも今後の仕事に活かせると思いました。


特に名刺やチラシ、パンフレトなどのグラフィックデザインはデザインして終わりではなく、印刷して紙という物体になるまで、実際の色合いや仕上がりはわかりません。


自分の手にとってみて感じることができる印刷物の質感、特殊加工や色合い、文字の大きさなどを知ることで、今後お客様から依頼があった際にどの印刷会社が良いか・どんな加工や色合いが期待されるかを説明しやすいと思い、同じ名刺デザインを2社に依頼して比較することにしました。


【制作実績】実際に作成した名刺デザイン


今回私が作成したデザインはこちらです👇


青い背景に、名刺が2枚並んでいる。左は「AYAKA FUJI」と書かれたデザイナー名刺。右は富士山キャラが描かれた「LITTLE FUJI」のデザイン。
名刺デザイン制作例 : LITTLE FUJI Design Studio 両面名刺

LITTLE FUJI Design Studioはニュージーランドを拠点としたデザインスタジオで、主にニュージーランド・オーストラリア・アメリカからのお客様が中心のため、記載内容はすべて英語で作成しました。


名刺サイズは一般的な「55mm×91mm」という一般名刺サイズで、縦長・両面カラーの名刺です。


表面の名刺デザイン


青い背景に富士山のかわいいロゴが描かれたカードが浮かんでいる。「LITTLE FUJI DESIGN STUDIO」の文字がある。

表面はシンプルにLITTLE FUJI Design Studioの正方形ロゴのみとしています。パッと一目見た第一印象として残りやすく、親しみやすいデザインを考えたところ、このロゴのみというシンプルなデザインに落ち着きました。


海外の人にも「FUJI = Mt.Fuji(富士山), Japan(日本)」というキーワードは認識されやすいのと、LITTLE FUJIのブランドアイデンティティである「ポップで楽しい・シンプルでも個性的・遊び心のある」印象を伝えられるデザインを目指して作成。


日本人の方に実際に名刺を渡すと、多くの方が第一声で「かわいい~!」「富士山だ!」というような感想をいただけたので、狙いとして達成できたかなと思います。


(私の苗字が「フジ」なので、名前を覚えてもらいやすいようにといった目的も兼ねています)



裏面の名刺デザイン


青い背景に白い名刺。QRコードと青い文字で「AYAKA FUJI Multidisciplinary Designer」と記載。山のイラストと連絡先も。

裏面は連絡先情報です。日本国内のお客様との取引も少なくないので、日本人の方が相手でも問題なく内容がわかるよう、ウェブサイトへの二次元コード・名前は一番大きく配置。


肩書は非常に悩んだのですが、デザインスタジオと表面のロゴにも入っているため「デザイナーなんだな」ということはとりあえず伝わるという前提で(笑)、普段海外向けのSNSで使っている「Multidisciplinary Designer(マルチデザイナー)」という表記にしました。


対応しているデザインの領域も幅広いため、自分が得意としているデザイン領域や今後注力していきたいデザインのキーワードを補足情報として入れています。


連絡先はウェブサイトのほかにはメールアドレス・LinkedIn・dribbbleを記載しました。


この裏面の記載情報やデザインはかなり悩んだのですが、複数バリエーションを作って並べて比較してみたり、友人複数や家族に見てもらって一番投票数が多かったデザインを最終的に採用しました。


7種類の名刺デザインが並ぶ。青と白の色調でQRコードと「AYAKA FUJI」のテキストが含まれる。背景はグレー。
名刺裏面デザインの他候補。イラレでデザインを並べて比較検討した

メールアドレスのアイコンは誰が見ても一目で分かるので、基本的には二次元コードからウェブサイトに訪問するか、こちらのメールアドレスからのリードを想定しています。


SNSは複数持っているのですが、メインで運用しているLinkedInと、海外のクリエイティブエージェンシーやデザイナー間で知名度の高く、私自身フォロワー数が一定数いるdribbble

(ドリブル)のみ記載しています。


ちなみにdribbbleについてはこちらの記事で紹介していますので、興味のある方はご覧ください👇

ピンクの背景に、バスケットゴールに向かうボール。「Dribbble 4000人達成」の文字と、「LITTLE FUJI DESIGN STUDIO」ロゴがある。


実際にぷっくりツヤ盛り加工名刺印刷を依頼した印刷会社2社


今回、デザインがシンプルでも遊び心や個性的なデザインを表現したかったので、名刺に特殊加工をすると早い段階で決めていました。


名刺の特殊加工には箔押しやレーザー加工、名刺の紙を半透明にしたスケルトン名刺など様々な種類がありますが、今回は「思わず触りたくなるような」名刺にしたいと思い、ぷっくりツヤ加工を追加することにしました。


このツヤ盛り加工に対応している印刷会社さんはウェブ検索してみたところあまり数がなかったのですが、今回は「名刺21」と「Card One(カードワン)」という2社の印刷会社さんを利用させていただきました。


名刺21 ウェブサイト👇


Card One(カードワン)ウェブサイト👇


名刺21は他のデザイナーさんから紹介していただいたのですが、実際にクライアントの名刺デザイン作成で使用したことがあり、値段がリーズナブルかつ急ぎの印刷・配送も対応しています。


Card One(カードワン)は初めて利用する印刷会社さんだったのですが、今回の目的である名刺のツヤ盛り加工で検索上位にあり、かつ制作事例もとても素敵な作品が多かったので、こちらの印刷会社さんに依頼を決めました。


費用感は他社と比べてやや高額な印象でしたが、対応している特殊加工の種類が幅広く、個性的な名刺デザインや印刷をしたい!という方が中心なのかなという印象です。


ぷっくりした質感がかわいい!名刺のツヤ盛り加工とは


名刺のツヤ盛り加工は印刷会社さんよって名称が異なり、一番ヒット件数が多かった「ツヤ盛り加工」のほか、「部分ニス加工」「部分コーティング」「UV 厚盛ニス」といった名称も見られました。


名刺のデザインの上に透明なニスを上から載せることで、加工した部分がぷっくりと少し盛り上がった手触りになるほか、角度によってはツヤツヤした光の反射が楽しめる特殊加工になっています。


ニスは透明なのでさりげないワンポイントに使ったり、名刺デザインの上に柄やパターンを重ねたデザインにしたりと、「シンプルながらも遊び心のある」デザインがLITTLE FUJIのブランディングにぴったりだなと思い、こちらのツヤ盛り加工を採用しました。


名刺のツヤ盛り加工詳細については、Card One(カードワン)さんの説明ページが分かりやすくおすすめです👇


ツヤ盛り加工名刺を制作するうえでの注意点


名刺にツヤ盛り加工を施す際、注意点がいくつかあります。どんな名刺にもこのツヤ盛り加工ができるわけではないのです。


ツヤ盛り加工の条件は印刷会社さんによって異なりますが、私が今回利用した2社は下記のような注意事項でした。


【名刺21 ツヤ盛り加工の注意点】

※名刺21のツヤ盛り加工には「部分コーティング印刷」と「エポキシエンボス印刷」の2種類があります。私は「部分コーティング印刷」を利用しました。


  • 部分コーティング加工は表面が滑らかに仕上がる。マットPPの上に加工されるので、陰影がつきやすく、光沢がわかりやすい。

  • サイズは名刺・はがき・2つ折り名刺・往復はがき・商品タグ・型抜きカードに対応

  • 部分コーティング印刷は「マットコート258kg」用紙のみの対応

  • 最小部数100枚から、5営業日~対応

  • 入稿データは加工したい部分を「Kakou(K100%)」レイヤーで指定

名刺21のツヤ盛り加工については、下記のウェブサイトからご確認ください。


部分コーティング印刷とエポキシエンボス印刷のご紹介



【実際に名刺21で依頼したツヤ盛り加工名刺の印刷仕様】


実際に私が依頼した名刺印刷の仕様は下記の通りです。(配達日特に指定なし)


  • 紙の種類:マットコート258Kg、マットPP

  • カラー:︓両面カラー

  • 特殊加工:部分コーティング両面


【名刺21のツヤ盛り加工名刺の入稿データ】


名刺21の入稿データはこんな感じで、加工される部分をK100%(真っ黒)のレイヤーで指定します。このレイヤーで真っ黒に塗られている部分に、特殊加工が施されます。

表面、裏面が両方とも1つのイラレデータに入っています。


名刺デザインの画像。青い背景に「LITTLE FUJI DESIGN STUDIO」とロゴがある。右側は名刺の詳細情報とQRコードを含む。

【Card One(カードワン) ツヤ盛り加工の注意点】


  • ツヤ盛り加工は名刺の断裁位置にかかると割れて剥がれてしまうため、断裁位置から1mm以上離す必要がある

  • 細かすぎる文字や絵柄は潰れたり掠れたりする恐れがあるため、小さな文字等は印刷した上からツヤ盛り加工を施すことが推奨

  • ツヤ盛り加工部分が広範囲になると気泡が入る場合あり

  • ツヤ盛り加工のニスは完全に透明ではなく、加工部分は若干黄色くなる。特に印刷部分のデザインが白色だと黄色味が目立つ可能性あり

  • 両面ツヤ盛り加工は個別オーダーで要相談


なおCard One(カードワン)でのツヤ盛り加工を両面で施すには個別オーダー仕様となるため、ウェブサイトからの注文ではなく、お問い合わせから相談して個別オーダー・見積もりをしていただきました。


実質、Card One(カードワン)でツヤ盛り加工を両面にすることはできないので、片面に加工した2枚の名刺を貼り合わせて両面ツヤ盛り加工という形にしてもらえるということでした。そのため料金も高めで、名刺1枚の厚みが結構分厚くなります。


【実際にCard One(カードワン)で依頼したツヤ盛り加工名刺の印刷仕様】


紙の注意事項は特に記載がなかったので、私は下記のようなオーダーでツヤ盛り加工の名刺デザインを依頼しました。(配達日特に指定なし)


  • 紙の種類:コートカード紙 180kg、マットPP

  • カラー:︓CMYK印刷(両面)

  • 特殊加工:ツヤ盛り加工両面(ツヤ盛り加工片面を貼り合わせ)


【Card One(カードワン)のツヤ盛り加工名刺の入稿データ】


Card One(カードワン)での入稿データはこんな感じで、先ほどの名刺21と同じく加工される部分をK100%(真っ黒)のレイヤーで指定しています。表面と裏面でイラレのデータは分けました。


青い背景に「AYAKA FUJI」名刺と「LITTLE FUJI」ロゴ。QRコードや連絡先も記載。デザインスタジオのプロモーションイメージ。


名刺印刷の注文から発送までの期間はどのくらい?


今回、交流会や会食で使用するために名刺印刷を注文したかったので、イベントで使用したい日から約2週間半前までにはデザインを確定し、入稿データを用意しました。


Card One(カードワン)でのツヤ盛り加工名刺注文から発送まで


最初に依頼したのはCard One(カードワン)の方で、実際に注文から配送までかかった日数の詳細は下記の通りです。土日を除いた営業日で考えると、注文から5営業日で届きました。配達先は関東県内です。


青枠の中に、11月4日から12日までの進捗状況が日付と共に記された日本語の表。注文、支払い、発送などの工程が各日にちに詳細されている。
Card One(カードワン)で注文した名刺が届くまで

問い合わせをした日の翌日に担当者の方から連絡があり、個別オーダーのお見積りをいただきました。


見積り内容を確認した旨を返信するとすぐにまた返信をいただき、支払い用のリンクを通して同日内に支払いを済ませました。


その日中に入稿データをメールで送信すると、翌日にそのまま印刷工程に入った旨の連絡をいただき、その時点では【注文した日の18日後】までに配送されると連絡が来ました。


ウェブサイトには【注文受付から8営業日後の発送(締め切りはお昼12時まで)】とあったので、予想以上に時間がかかってしまい、名刺を使いたい交流会に間に合わないかも…とやや焦りました。(;´・ω・)


ウェブサイトにあったのはあくまでも片面の特殊加工の場合で、今回私が注文したのは両面特殊加工の個別オーダーだったせいかもしれません。


そのため、再度担当者の方に追加料金は払うので配送日を早めてもらえないか相談したところ、「商品の方はもう完成しており、今日か明日には配送予定です」と返信が来ました。

つまり実質的には【印刷注文日から6日目で印刷工程が終わり、配送準備に入っていた】ということになります。


そして注文からちょうど7日目に発送通知があり、翌日に配送先へ配達されました。


担当者の方があえて余裕をもった日付を配送予定日として教えてくれたのかもしれませんが、こちらの計画として間に合うか間に合わないかヒヤヒヤしたのは正直な感想です…。

印刷物は特に余裕をもってデザインを完了し、入稿しなくてはいけないんだなと改めて感じました。


ちなみにCard One(カードワン)での注文の場合、レターパックで名刺が届き、こんな感じのロゴ入りの箱に名刺が梱包されていました。私は今回100枚注文したのですが、この箱が合計3つ入っていました。


白い箱に「Card ONE+」と印刷され、下に小さな文字でウェブサイトのURLが書かれています。シンプルな背景の上に配置。

名刺21でのツヤ盛り加工名刺注文から発送まで


次に注文したのは名刺21です。土日を除いた営業日で考えると、注文から6営業日で届きました。こちらの方は滞在先の沖縄を配送先にしていたので、注文から5営業日で羽田空港に配達され、6営業日目の土曜日には沖縄に届きました。


11/7から11/15までの配送スケジュール表。注文、印刷、配送の過程が記載され、8日間で完了。背景は白で文字は黒。
名刺21で注文した名刺が届くまで

名刺21は過去にも利用していたので既にアカウントがあり、比較的スムーズに入稿できました。


ツヤ盛り加工(部分コーティング両面)もウェブサイトからそのまま注文できたので、特に担当者の方とのやりとりは発生せず、名刺21のウェブサイト上にデータを入稿・確認し、支払いを済ませました。


土日を挟んだので、実質1営業日経った頃に注文完了の通知メールを受け取り、印刷工程が開始された旨の連絡がありました。


それから3営業日で印刷工程が完了し、発送通知を受領。名刺21はヤマト郵便のネコポスで発送されました。


配送先を沖縄にしていたので、注文から8日目で届きましたが、本州であれば7日で届いたのではと思います。


名刺21は、名刺サンプルが箱に添付されており、2箱で届きました。


青い背景に富士山のキャラクターが描かれたカード。下に「LITTLE FUJI DESIGN STUDIO」の文字。背景はグレーの表面。

結果的に、Card One(カードワン)・名刺21の2社とも注文から約1週間ほどで配達されたので、配達スピード的には文句なしで満足しています!


ツヤ盛り加工名刺の仕上がりレビュー


ここからは実際に届いたツヤ盛り加工名刺を比較しながら、デザイナーとしての個人の所感とレビューをご紹介します。


Card One(カードワン)のツヤ盛り加工名刺の仕上がり


まずはCard One(カードワン)のツヤ盛り加工名刺から。


青い背景に富士山のマスコットが描かれた名刺2枚。左は「LITTLE FUJI DESIGN STUDIO」と記載。右はデザイナー情報とQRコード。

第一印象としては「ツヤ盛り加工がしっかり感じられるぷっくり感と、名刺の厚み」が好印象でした!

気になったのは裏面の印刷ずれ。入稿データでは左右の余白が均等になるようレイアウトしていたのですが、実際の印刷された名刺では若干要素が右に寄っており、左右の余白が均等ではないことが分かります。


ツヤ盛り加工部分の仕上がり


マットPP加工もしているので名刺の紙自体はサラサラした手触りですが、ツヤ盛り加工がされている部分はぷっくりとした厚みがあり、思わず指でなぞりたくなる仕上がりです。

正面からの写真で見ると分かりづらいのですが、角度を変えてみるとしっかり加工部分が分かると思います。


表面では富士山の頭の白い部分と目の部分、裏面では上部のあしらいと下にいる富士山の頭と目の部分にツヤ盛り加工がされています。


青い背景に富士山のイラストが描かれたビジネスカード。QRコードや連絡先情報が記載されている。明るくプロフェッショナルな印象。

なかなか写真だと見づらいですが、実際に手に取ってみると一目でツヤツヤ部分がわかりました。「白い部分はニスの黄色味が目立ちやすい」とありましたが、パッと見私は気になりませんでした。特に表面はきれいに透明ツヤツヤです。


裏面の上のあしらい部分は、後に紹介する名刺21の名刺と並べると確かにちょっと黄ばみがあるかも…と感じましたが、単体で見ればほとんど分かりません。


名刺の紙の厚さ


貼り合わせをしているので名刺1枚1枚にしっかりとした厚みがあり、ちょっとリッチな印象も感じます。ペラペラの紙だと安っぽく感じるので、この厚みも個人的にお気に入りです。

実際に人に手渡したときも、「お~!紙が分厚い!」という反応がありました。(笑)


手が白いタイルの床の上で数枚の折りたたまれた紙を広げている。紙には薄い青色の影と細かい文字が印刷されている。

仕上がりの色

色も入稿データを忠実に再現しており、期待通りの仕上がりでした。

裏面と表面で色も一致しており、きれいに仕上がっています。


青い名刺3枚がテーブル上に重なり、1枚はAYAKA FUJIと連絡先が印字。左下にQRコード。右側はデザインスタジオのロゴ。

Card One(カードワン)で注文したツヤ盛り加工名刺の値段


今回両面カラー、ツヤ盛り加工をオーダー注文で名刺100枚の印刷をしたところ、Card One(カードワン)では26,700円でした。


正直だいぶ高いな…という感想ですが、ツヤ盛り加工や色合いは非常に満足度の高い仕上がりだったので、特殊加工を使った名刺デザインにこだわりたい!という場合や、大事なお客様やイベントにはこちらの名刺を使いたいなと思います。


この若干右にずれている印刷ずれがなければ完璧だった…!(´;ω;`)



名刺21のツヤ盛り加工(部分コーティング両面)名刺の仕上がり


続いて名刺21のツヤ盛り加工名刺の仕上がりです。


先に届いていたCard Oneと比較すると、「ちょっと色味が違う…?」というのが第一印象でした。実際の入稿データと比較しても、指定した色よりやや濃いめ・暗いトーンで発色しています。


青色の名刺と白と青の名刺が並ぶ。左は目のある富士山のイラストと「LITTLE FUJI DESIGN STUDIO」の文字。右はデザイナー情報。

ツヤ盛り加工部分の仕上がり


名刺21での部分コーティング加工は、厚みが少なく、ほんの気持ち程度ぷくっとしているツヤでした。ツヤの表面も少しでこぼこした見た目です(ぱっと見は目立ちませんが、角度によっては気が付く程度)。


Card Oneよりは光の反射がやや目立つかなと感じました。


青い背景に富士山のイラストが描かれた「LITTLE FUJI DESIGN STUDIO」の名刺。人物の職業が記載され、QRコードも。

裏面の加工の上のあしらい部分は、Card Oneに比べて黄ばみもなく、きれいに透明なニスが盛られています。


名刺の紙の厚さ


名刺の紙の厚さは一般的な名刺の厚みだと思います。Card Oneは貼り合わせをしているので通常の2倍くらいの厚みですが、こちらは特に貼り合わせもなく、スリムな手触りです。


手が床の上で5枚の青いパッケージを扇形に広げて持っている。パッケージにはQRコードとテキストが印刷されている。

こちらもマットPP加工を加えているので、紙の表面部分はさらっとした質感。名刺入れに入れても嵩張らないし、かといって薄すぎてペラペラというほどの薄さではないので、持ち歩きやすいかなと感じました。


仕上がりの色


名刺21の名刺で気になったのは仕上がりの色味です。


青い背景にデザインスタジオ「LITTLE FUJI」の名刺。白背景カードにQRコードと連絡先情報。シンプルでクリエイティブ。

表面は背景部分が実際の色味よりちょっと濃いくらいかな、という感じですが、裏面の色が想定していた色よりも濃く、暗めな印象を受けました。特に表面と裏面で同じ色を使っているので(フジのアイコンの水色部分と、表面背景色=裏面の文字色)、表裏で見比べると一目瞭然です。


これはちょっと気になったので、名刺21に問い合わせたところ、「付け合わせ印刷」方式のためという理由のようでした。


名刺21のウェブサイトにも、

データごとに少し隣のカラーの影響を受ける可能性があり、その場合は仕上がりの色に誤差が生じることがあります。このような理由から同じデータであっても毎回同じ色を再現できる確約が致しかねます。 名刺21 付け合わせ印刷についてより(https://www.meishi21.jp/Technical/Kouhan)

と注意書きがありました。


印刷版・用紙・インキ使用量の削減を目的としているようですが、色味はデザイナーとして特にこだわりたいし仕上がりとしても目立つので、ここはちょっとデザインの際に一工夫必要かな…と感じました。


名刺21で注文したツヤ盛り加工名刺の値段


今回両面カラー、部分コーティングで名刺100枚の印刷をしたところ、名刺21では4,200円でした。


正直安すぎてびっくりです…!特殊加工を両面して、注文してから約1週間で届くならかなりリーズナブルな値段ではないでしょうか。


「付け合わせ印刷」方式のため色合いが表裏異なるのが気になりますが、それ以外の点では全体的に満足のいく仕上がりです。



ツヤ盛り加工名刺印刷の2社を比較してみてわかったこと


今回、Card One(カードワン)と名刺21の2社の印刷会社さんにツヤ盛り加工名刺の印刷を依頼したわけですが、改めて納期や価格・仕上がりについて星5段階でまとめてみます。


Card One

名刺21

注文から配達までの納期

★★★★★

★★★★★

価格(100枚あたり)

★★☆☆☆

★★★★★

発色・仕上がりの色

★★★★★

★★★☆☆

特殊加工の仕上がり

★★★★★

★★★★☆

印刷ずれ

★★★★☆

★★★★★

配達までのスピードと価格を比較!

注文から実際に名刺が届くまでの納期は2社にほとんど際はなく、約5~6営業日ほどで配達されたので、思ったより早かったなという印象です。


価格には大きな差があり、同じ特殊加工でもCard Oneは26,700円、名刺21では4,200円という結果でした。Card Oneの方は単純計算で名刺21の6倍の値段です…。


ただ、仕上がりなど他の項目についてはCard Oneの方が満足度が高かったので、お金をかけてでも加工や色合いをできるだけ入稿データを忠実に再現した名刺を作りたい!という場合はCard Oneの方がおすすめかなと思いました。


多少の色合いのずれは許せるし、とにかく早く安くほしい!という方は名刺21の方が選択肢になるかと思います(名刺21は加工なしだと一部の印刷紙は3営業日で出荷されます)。


仕上がりの名刺の発色を比較!

色合いも並べて比較してみましょう。左がCard One、右が名刺21の実物名刺です。


青い背景に「LITTLE FUJI DESIGN STUDIO」の文字と、目がついた青い富士山のイラストが中央に描かれた二つのカード。

並べてみると、Card One(カードワン)で注文した名刺は明るくきれいな青で、実際の入稿データの色合いとほぼ同じ仕上がりになっています。名刺21はやや紺色に近い青で、入稿データで指定した色より若干暗めの仕上がりです。


裏面も並べてみると、名刺21の方が色が濃いめに発色しています。文字色はこのくらい濃い色でも良かったかも?と思ったのですが、ブランドのロゴマークにも使用しているFUJIのアイコンの色が明らかに違う色なので、デザイナーとしてはロゴの色合いがパッと見でわかるくらい違うのはちょっとな…と思いました。


印刷ずれはCard One(カードワン)の方がやや目立ち、右に寄っています。名刺21の方はずれがなく、左右中央にきれいに配置されていました。


青い背景にQRコードと連絡先が記載された2枚の名刺。デザインは統一され、フジ山のイラストが目立つ。

Card One(カードワン)この印刷ずれは、今回オーダー注文で表面と裏面を貼り合わせたのが原因かなと思います。そのため、片面のみのデザインにするか、余白が若干違っても目立たないデザイン(四隅に枠などがない塗りつぶし)であれば改善できるかなと思いました。


名刺21の方は、入稿データと実際の仕上がりで色合いが異なる場合があります、という補足説明をお客様には事前に共有したいと思います。


特殊加工の仕上がりを比較!

次に今回肝であったツヤ盛り加工の仕上がりについてです。これに関してはCard One(カードワン)の仕上がりの方が個人的には満足度が高いです。


デザインスタジオ「LITTLE FUJI」の名刺。青い背景に目を持つ富士山のイラストが描かれている。手で持たれている。
Card One(カードワン)のツヤ盛り加工名刺の仕上がり
青い背景のカードが手で持たれている。中央に白い雪の冠の青い山のロゴとLITTLE FUJI DESIGN STUDIOというテキストあり。
名刺21の部分コーティング名刺の仕上がり

Card One(カードワン)のツヤ盛り加工はぷっくりとした厚みがあり、表面にでこぼこもなく非常にきれいに仕上がっています。正面からみてもツヤ盛り部分がわかるしっかりした加工でした。


名刺21の方はツヤ盛り部分の厚みが薄く、表面が若干でこぼこしている気がします。正目から見てもパッと見ツヤ盛り加工されているのが分かりづらい印象です。ただ、角度によってはしっかり光が反射してツヤッとしているのが分かるほか、何よりもこの値段で特殊加工も追加できるというコスパ的には十分な仕上がりでした。


名刺の印刷紙の厚みを比較!

最後に名刺1枚1枚の厚みを並べて比較してみます。写真ではそれぞれ10枚ずつを並べてみました。(撮影協力:ヌオーとヤドン)


青とピンクのクジラ形の磁石が名刺を挟んでいる。名刺の横に「名刺21」「CardONE」と書かれている。背景は白。

こちらは並べてみると一目瞭然で、Card Oneの名刺は名刺21の1.5倍くらい厚みがあります。台紙の厚みといったらイメージしやすいかもしれません。


使用した紙の種類(Card Oneはコートカード紙 180kg、名刺21はマットコート258Kg)が違いますし、Card Oneはは片面にツヤ盛り加工したものを貼り合わせた状態・名刺21は付け合わせ印刷のため印刷工程による違いがありますが、個人的にはCard Oneのしっかりした厚みが気に入っています。


ただし、名刺21の厚みも違和感はありませんし、名刺入れに入れて持ち歩く際にかさばらないので、ここは好みによるかもしれません。


名刺21は無料のサンプル請求もあり!


名刺21では取り扱いのある全ての用紙のサンプルを無料で請求できます。


名刺21 取扱い用紙一覧


Card One(カードワン)では用紙5種類で2,000円からサンプルの請求ができるようです。


Card One(カードワン) お問い合わせ


2社ともに紙の種類は50種類以上対応しているので、どんな紙がよいかじっくり選ぶのも楽しそうですね。


ぷっくりツヤ盛り加工の名刺印刷会社比較まとめ


デザイナーが実際に依頼してみた結論としては、


  • 予算をかけてでもあまり他の人と被らない、個性的な名刺や特殊加工にこだわった名刺をつくりたい…Card One(カードワン)

  • コスパ重視でなるべく安く、早く名刺がほしい。特殊加工もあるなら追加してみたい…名刺21


というレビューになりました。


特にCard One(カードワン)では他の印刷会社では見られない特殊加工も多く扱っています。

特殊加工でも人気の高い箔押しでも、クッションペーパーに箔押し加工を施した「特Aクッション名刺(箔押し」、和風のデザインに使ってみたい「手染め友禅和紙名刺」のほか、ベルベットの植毛紙を使った「ウーペ名刺」、表面がモコモコした羊毛のような質感の「ヴィベール名刺」などは、ブランドの世界観とはまれば個性的で他に例を見ない名刺デザインを表現できそうです。


Card One(カードワン)特殊加工一覧ページはこちらから👇


一方名刺21はとにかく価格が安く、コスパ重視の方におすすめです。以前箔押し名刺印刷を名刺21に依頼したのですが、その際は仕上がりも良くお客様にも好評でした。


特殊加工としては箔押し・エンボス加工のほか、ビビッドな色の発色が個性的な「蛍光名刺印刷」や二つ折り・三つ折り名刺にも対応しています。

また、名刺のほかにも缶バッジやシール・商品タグ、コースターやマグネットなど様々な印刷媒体・グッズに対応しているので、名刺とあわせて自社のグッズやノベルティもまとめて注文したい!という場合におすすめです。


LITTLE FUJIでは名刺デザインサービスを提供しています!

LITTLE FUJIでは、今回ご紹介したような特殊加工を含む名刺デザインの制作を承っております。

ニュージーランド在住の日本人デザイナーが、お客様のご希望やイメージにあった名刺デザインを提案するほか、日本国内での印刷入稿・発送手配まで対応しておりますので、お気軽にお問い合わせください。


青いキャラクターと鳥が丘の手前にいる山岳イラスト。緑の木々と山並みが背景。テキスト「LITTLE FUJI DESIGN STUDIO」。


パワーポイントやイラレを使用したチラシ、パンフレットの制作実績も豊富にございます。こちらの制作実績は別名義でのPHAINO DESIGNからご覧ください👇



もちろんニュージーランドを含む日本国外からのご依頼も承っております!

※日本国外の場合は名刺デザインのみで、入稿用データをお渡しする形での納品となります。


今後ニュージーランドやオーストラリアの印刷会社にも発注してみて、入稿まで対応できればよいな~と計画中です。近いうちまた何社かに注文して、比較検討・レビュー記事をご紹介したいと思います✨


もし実際にお会いする機会があれば、今回作った名刺を持ち歩いていると思うのでお気軽にお声がけください(*'▽')

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