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日本人デザイナーがdribbbleフォロワー数4,000人達成するまでの道のり

  • 執筆者の写真: Aya
    Aya
  • 8月9日
  • 読了時間: 12分

更新日:8月10日


ピンクの背景にバスケットゴールとボール。テキスト「Dribbble」「日本人デザイナーが4000人達成」「LITTLE FUJI DESIGN STUDIO」。

ハイレベルなクリエイターの作品が集まるポートフォリオプラットフォーム・dribbbleとは


みなさんはdribbble(ドリブル)というデザイナー向けプラットフォームをご存知でしょうか?

元々は2009年にダン・セダーホルムとリッチ・ソーネットという共同創設者により、デザイナーやクリエイターが作品を共有するための"招待性ポートフォリオサイト"として生まれました。


英語表記なので日本人デザイナーは少ないですが、私は2019年から招待をもらい参加しています。2025年現在、dribbbleを使いはじめて7年経ちますが、マイペースに自主作品を投稿し続け、たまに海外からのジョブオファーや相談をもらったり、ポートフォリオサイトの1つとしてCV(海外でいう履歴書)に掲載して活用しています。


dribbbleは元々完全招待制だったこともあり、投稿されている作品はハイレベルなものが多いのが特徴的です。私はPinterestやBehanceと併用し、世界中のトップクリエイターたちのデザインからインスピレーションをもらったり、デザインの勉強にチェックしています。


トップデザイナーを紹介するデザインウェブサイトのスクリーンショット。黄色背景にヨガポーズのイラスト。多様な作品が表示。
デザイナー向け招待制プラットフォーム・dribbble(2025年8月現在の画像)

作品を投稿することは「Shot(ショット)」と呼ばれており、素敵な作品があれば「Nice shot!(ナイスショット!)」とコメントを残すこともあります。dribbbleのロゴマークにあるバスケットボールにちなんだ独特な言葉がかわいいです。


年々アップデートがされており、最初は画像のみの投稿だったようですが、現在は動画や複数の画像をギャラリーとして追加できる機能や、有料のProプランの会員であればdribbble上でサービスを販売したり、マーケットプレイスと呼ばれる求人情報を閲覧・応募できたりと、デザイナーに嬉しい機能がシンプルながらも一通り揃っているプラットフォームです。



日本人デザイナーのAyaka Fujiがdribbbleフォロワー数4,000人を達成


私・Ayaka Fujiは、現在ニュージーランド在住で、日本人デザイナーとしてLITTLE FUJIというクリエイティブデザインスタジオを運営しています。


dribbbleをはじめ様々なポートフォリオサイトを利用していますが、2025年に入って、気が付くとdribbbleのフォロワー数が4,000人を超えていました。


Dribbbleで4,000人以上のフォロワーを祝うページ。カラフルな「THANK YOU」の文字と3Dイラストのギャラリーが目立つ。

dribbbleはBehanceと比べてシンプルなショットが多く、作品の画像1枚だったり、GIFや動画と簡単な説明文のみで構成されていることがほとんどなため、個人的には一番気軽に投稿できるポートフォリオサイトの一つとして気に入っています。


もちろん周りのレベルが高いので、それなりのクオリティの作品に絞って投稿していますが、2019年にdribbbleに参加して以来、日本人デザイナーとしてフォロワー数4,000人を超えたというのは、積み重ねてきた投稿先品がそれだけ沢山の人に見てもらったということなので、とても嬉しく思います。


自分のdribbbleのショットを振り返ってみると、最初はDaily UI100という100日間出題されるお題に沿ってUIデザインを作るというプロジェクトを中心に、Adobe XDやイラレで作った自主作品を投稿していました。


それからAfter Effectsを触り始め、モーショングラフィックスや2Dアニメーションの作品を作っては投稿し、ここ数年ではblenderも勉強していたので、blenderで作った3Dモデルや3Dシーンのショットも投稿しています。


最近はSplineやRiveの作品を投稿しているのですが、改めて振り返ってみると「自分のデザイナーとしてのキャリアパス」そのものと言えるほど、その瞬間・特定の時期に注力していたデザインスキルを見ることができて面白いです。


フリーランスのデザイナーあるいは1クリエイターとして、クライアントワーク意外に自分の時間でどれだけ自主作品を作って研究し、日々のスキルアップや新しいアプローチを取り入れるかを考える努力が必要不可欠だと思っています。


何かをつくる、というクリエイティブデザインは大変な労力と時間がかかりますが、dribbbleに参加してから7年間、独学でデザインを勉強し常に何かを作り続けてきた自分を誇らしくも思い、これからも「つくりたい」という純粋な好奇心を大切にしながら、dribbbleの作品投稿を続けていきたいと思います。


dribbbleのアカウント作成に招待は必要?


前述の通り、dribbbleは元々完全招待制のデザイナー向けプラットフォームでした。7-8年前は「Free give way for dribbble invitation」という投稿が海外SNSでよく見られ、既にdribbbleに参加しているデザイナーが無料で招待状をあげますよ、という投稿にメッセージが殺到していた時代もありました。


私は2019年頃にdribbbleを知り、閲覧目的でアカウントを作成していました。招待されていないアカウントは、当時閲覧のみでショット(作品投稿)はできないという仕様でした。


dribbbleで好きな作品にいいねを付けたりお気に入り登録していると、突然インドネシアの見知らぬデザイナーから、dribbbleの招待をメッセージでもらい、デザイナーアカウントに移行することに。そこから作品の投稿を始めたのですが、私のケースは割と稀な例かもしれません。(あの時招待してくれたデザイナーの人、ありがとう…!)


ただ、2025年現在は、招待がなくてもdribbbleにアカウントを作成することは可能です。また、作品の投稿も可能になりました。


完全招待制だったからこそ希少性があり、dribbbleのプレイヤーとしての価値があったので、この招待なしでの作品投稿ができるようになった変更は、クリエイターの間でも賛否両論あったようです。


とはいえ、dribbbleの招待を受けずにアカウントを作成すると、「Limited Account(一部機能が限定されたアカウント)」の状態になります。


実際に今現在私が使っているdribbbleのProアカウントと、仮で作成したアカウントを比較してみました。


Dribbbleの2つのアカウント画面を比較。左は無料で限定的なアカウント、右はProアカウントで詳細な統計とカラフルな背景。
dribbbleで機能が限定されたリミテッドアカウントと、有料のプロアカウントの比較

ご覧の通り、招待を受けていないリミテッドアカウントの場合、作品の投稿はできますが下記のような制限があります。


  • 投稿した作品はいいねをもらったり、保存されることはできない

  • アカウントをフォローしてもらうことができない

  • dribbbleにアカウントを登録しているログインユーザーのみにしか表示されず、一般的なパブリック検索(Googleなど)では表示されない

  • フィードバック(コメント)をもらったり送信することができない

つまりリミテッドアカウントだと、作品が閲覧される可能性はかなり低く、フォローも評価もしてもらえないというクローズドな環境でのポートフォリオになってしまいます。


dribbbleの有料アカウント・Proプラン


一方、デザイナーアカウントかつプロプランでは、よりデザイナーが仕事にマッチングしやすくなる仕組みが追加されます。


プロプランの広告。月額8ドル、年払い。特典は手数料無料、カスタムサイト、広告なし閲覧など。ピンクの「Join Pro」ボタンが目立つ。
dribbbleの有料会員・Proプランのメリット(2025年8月時点)

月額8ドルという有料アカウントにすると、下記のようなメリットがあります。


  • dribbbleのプラットフォーム上で契約・支払いされたプロジェクトは手数料が無料

  • プロフィールの詳細な設定ができる

  • 広告を非表示にできる

  • 投稿した作品がランキング上位に表示されやすくなる

  • 自分のスキルに関連したプロジェクトやクライアントのおすすめが表示される

  • 詳細なアクセス解析がダッシュボード画面で確認できる


特に詳細なアクセス解析が見れるというのは便利な機能で、過去に投稿した作品の中でどんな作品が反応が多かったのか、月間でどのくらいの人が閲覧・いいね・コメントをしてくれたのかが確認できるため、「dribbbleで多くのインプレッション数を得られる動向」などを予測するためにアクセス解析を活用しています。


プロフィールのカバー画像にも「Pro」マークが追加されます。


3Dイラストとアニメのプロフィール画像。左にテキスト「3D Illustrations + Animations」右にカラフルなジオメトリックオブジェクト。

私は昨年からプロアカウントを試しに使い始めたのですが、月間8ドルで年間払いにすると半額になることを考えると、費用的にもそんなに負担になる金額ではなく、自分がフォローしている憧れのデザイナーさんやトップクリエイターもプロアカウントが多いので、ひとまず様子見で続けてみようと思います。


dribbbleのプロプランについては、下記の公式ウェブサイトから詳細をご確認ください。


dribbble Pro Account 👉 https://dribbble.com/pro


dribbbleで招待をもらわずにデザイナーアカウントを作成するには


招待をもらわずにdribbbleでアカウントを作成し、リミテッドアカウントの状態で開始しても、デザイナーアカウントに応募することができます。


現在のアカウント情報と無料デザイナーアカウント申請の画面。左は制限付きアカウントの詳細、右は申請手順が書かれた白いボックス。

無料のデザイナーアカウントに応募するには、条件としては3つあるようです。


  1. 作品を投稿する

  2. プロフィールを全て記載する

  3. 働き方や仕事の経験などの求人設定を記載する


作品の投稿に関しては、「Our curation team to review your profile」と書いてあるので、dribbbleのキュレーションチームによる審査があることが分かります。


どの程度のクオリティが求められていて、審査通過までの倍率は公開されていませんが、dribbbleでジョブオファーや仕事をもらうために本格的に運用していくのなら、dribbble上で公開されている作品に並んでも引けを取らないレベルを目指して作品を投稿したいですね。


※2025年8月の情報になりますので、今後のアップデートで変更される可能性があります



dribbbleを使った海外に通用するデザイナーのポートフォリオ戦略


海外のデザイナー・クリエイターのハイレベルな作品が集まるプラットフォーム・dribbbleですが、英語表記のため日本人ユーザーはまだまだ少ないようです。


Behanceと比べてシンプルな画像から作品投稿できるので、


  • 日本だけでなく海外で活躍するデザイナーを目指したい

  • デザイナーとして、英語圏を含む海外就職を目指しており、英語のポートフォリオサイトを作りたい


という海外志向のデザイナーであれば、dribbbleを活用したポートフォリオ運用でよりグローバルなネットワークを築いていくことがおすすめです。


デザイナー向けのポートフォリオサイトというと、自分でウェブサイトを作成して運用するオウンドメディアのほか、インスタグラム・X(Twitter)・Pixiv・Art StationやBehance、日本ですとforiio(フォーリオ)などがありますが、その中でもdribbbleはどのクリエイティブ業界でも一定の知名度があり、世界中で多くのデザイナーに利用されています。


個人的な所感ですが、特にUIデザイン・モーショングラフィックス・イラストの作品が多い気がします。


私はUIデザイン・モーショングラフィックス・3Dデザイン・ウェブデザイン・パワポ資料デザインと色々な種類のデザインを投稿してきましたが、アナリティクス解析のTop Shots(最も反応が多かった作品)を確認すると、数年前に挑戦したDaily UIのプロジェクトのUIデザインのショットが多かったです。

Daily UI 31日目:ファイルアップロードのUIデザイン

オレンジ色背景に白枠のファイルアップロード画面。中央にフォルダアイコンと「Upload your files」テキスト。上部に名前と「Get in touch」ボタン。
なぜか4万ビューを超えていたシンプルなUIデザインショット

Adobe XDでイラストを一から作成し、AfterEffectsでアニメーションをつけた作品も上位に入っていました。この作品はシンプルながらも特にお気に入りの自主作品の一つです。

Infinite ikura (salmon roe) - 無限イクラ -


白背景にオレンジ色の円が中央下部に配置されたミニマリストなデザイン。上部に「Infinite ikura (salmon roe)」のテキスト。
イラストから全てオリジナルで作ったモーショングラフィックス作品、無限いくら

最近のショットでは、Spline3Dで作った3Dアイソメイラストアニメーションが73いいねを記録していました。dribbbleでは閲覧数の割りにLike(いいね)をもらえることがかなり少ないため、閲覧数に対して最も評価された作品になります。


Spline 3D Design : Colorful Abstract 3D Illustration With Interaction

カラフルな3Dイラストの背景に、ラップトップ、立方体、ピラミッドなどが並んでいる。大きなボックスに「CLICK HERE」のテキスト。
Spline3Dのポートフォリオ作品、インタラクション付き3Dアイソメアート


デザイナー向けプラットフォーム・dribbbleで案件獲得できるのか


dribbbleではデザイナー向けの求人情報も掲載されています。ブランドデザイナー、モーショングラフィックスデザイナー、UI/UXデザイナーなど様々なクリエイティブ職の求人が世界中から投稿されており、提示されている金額もかなり高めでした。


また、ダイレクトメッセージから直接連絡をとることも可能です。私は1-2年ほど前に初めてdribbbleから仕事を獲得しました。アメリカのクライアントからの3Dデザイン案件で、当時はdribbble上以外でもメールアドレスなどを記載してやり取りできたので、Slackでコミュニケーションをとりながら無事納品。

ちなみにプロアカウントに移行する前のことでした。


また、カナダからのクリエイティブスタジオ、シドニーのデザインスタジオなどからメッセージをもらい、オンラインでの打ち合わせから案件を獲得したこともあります。


かなりマイペース・不定期に投稿しているので、メッセージをもらう頻度もまちまちですが、世界中のクライアントからジョブオファーをもらえるチャンスがあるので、今後も運用を続けていこうと思います。



2025年のdribbbleのアップデートについて


そんな実案件にも繋がるdribbbleですが、実は最近のアップデートで改悪ともいえる大きなアップデートがありました。それは、全てのショットにdribbble以外の連絡先やウェブサイトの情報を一切掲載できなくなったことです。


また、ダイレクトメッセージでもメールアドレスの入力ができなくなり、dribbble上でのみ連絡・支払いをしなければいけなくなりました。


まさにココナラの仕様と同じです…。

dribbble的にも資金繰りに苦労しているのか、何らかの形でマネタイズする必要があるのかもしれませんが、”全てのショットにdribbble以外の連絡先やウェブサイトの情報を一切掲載できなくなった”というのは改悪としか言いようがありません。


例えばSplineやRiveの作品の場合、ライブプレビューという公開URLで実際のシーンを共有できるのですが、そういった連絡先を含まないURLでもサードパーティー(dribbble以外の)に該当し、作品投稿時に入力ができなくなったのです。


そのため、画像と動画とテキストしか投稿できません。


このアップデートにより多くのデザイナー・クリエイターがdribbbleを離れているようです。ココナラもそうですが、連絡先手段をプラットフォーム内限定にしてしまうと、正直かなりやりにくいです。


プラットフォームで構築されたネットワークを活かした営業活動、プラットフォーム経由でのセキュアな支払いという安心面に課金することは喜んでしますし、サポートしたいのですが、ここまでクローズで囲い込みされたようなプラットフォームになってしまうと、必然的にマーケットも縮小して限られ、使いにくいのでユーザーも離れていく悪循環なのでは?と思ったりしています。


こういったアップデートがいつ起こるか分かりませんし、突然のサービス終了ということもなくはないので、デザイナーやクリエイターのポートフォリオは必ずオウンドメディアを持つこと、また1つのプラットフォームやSNSに依存しないことが改めて必要だなと感じました。



フォロワー数4,000人達成!日本人デザイナーAyaka Fujiのdribbbleポートフォリオはこちらから👇


dribbbleで掲載しているモーショングラフィックス・3Dデザインのご依頼はお問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。


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